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「もし配偶者に万一のことがあったとき、自分の生活費はどうなるんだろう」
そう考えたことがある方も多いと思います。。
実は2028年4月から、その備えの根幹となる「遺族年金」の制度が大きく変わります。
特に「子どもがいない60歳未満の夫婦」は、今のうちに内容を確認しておく必要があります。
そもそも遺族厚生年金とは何か
遺族厚生年金とは、会社員や公務員が亡くなった場合に、残された配偶者や子どもに対して支給される年金のことです。
現行の制度では、子どもがいない妻(30歳以上)が夫を亡くした場合に、生涯にわたって遺族厚生年金を受け取れる設計になっています。
つまり今は、夫が亡くなっても妻の生活を支える手厚い仕組みが整っているわけです。
2028年から何が変わるのか
最大の変化は「有期給付化」です。
これまで生涯受け取れていた遺族厚生年金が、原則として5年間の有期給付に変わります。
| ケース | 現行制度 | 改正後(2028年〜) |
|---|---|---|
| 子どもなし・60歳未満で配偶者が死亡 | 生涯ずっと受け取れる | 5年間のみ(ただし1.3倍に増額) |
| 子どもあり・60歳未満で配偶者が死亡 | 子ども分も含めて受け取れる | 子ども分は引き続き支給 |
| 60歳以上で配偶者が死亡 | 生涯受取(一定の制限あり) | 65歳まで継続の経過措置が適用 |
この改正の背景には、「働く女性が増えて男女間の年金水準格差が縮小した」という社会の変化があります。
急激な変化を和らげる3つの配慮措置
「受給期間が短くなる」という影響を緩和するために、いくつかの配慮措置も同時に導入されます。
① 給付額が1.3倍に増額される
有期給付の5年間は、従来の遺族厚生年金の1.3倍の金額を受け取れます。
つまり「期間は短くなったが、毎月もらえる金額が増える」という設計になっています。
② 死亡分割制度が新設される
亡くなった配偶者の老齢厚生年金の一部を、残された配偶者が65歳以降に上乗せして受給できる新しい仕組みが導入されます。
長期的な収入補完として機能する制度です。
③ 60歳以上の方への継続給付経過措置
60歳以上の配偶者や、再就職が難しい状況にある遺族には、65歳まで引き続き給付を受けられる経過措置が設けられます。
特に影響が大きいのはどんな家庭か
最も影響を受けるのは「子どもがいない30〜40代の共働き夫婦」です。
従来の遺族年金に頼ることを前提に組まれた生命保険の設計がある場合、改正後の給付水準に合わせた見直しが必要になるケースがあります。
「今すぐ全部見直す必要がある」というわけではありませんが、「自分たちの場合はどうなるか」を一度確認しておくことをおすすめします。
子どもへの遺族年金も同時に変わる
今回の改正では、子どもへの加算額についても変更があります。
遺族基礎年金の子どもへの加算額が1人目・2人目で区別されていたものが廃止され、子ども1人につき年約28万1,700円に統一されます。
また、離婚・再婚などの事情で従来は対象外だった子どもも、遺族基礎年金の受給対象に含まれるようになります。
今のうちにやっておきたいこと
① ねんきんネットや年金事務所で、自分の遺族年金の受給想定額を確認する
② 配偶者に万一のことがあった場合の生活費・収入の補填をシミュレーションする
③ 現在の生命保険の受取金額が「改正後の遺族年金水準」に合っているかを確認する
2028年4月施行まであと少し時間はありますが、早めに自分の状況と照らし合わせて確認しておくことが、後悔しない備えにつながります。
遺族年金の改正は、子なし・働いている配偶者がいる世帯への影響が特に大きい内容です。「自分のケースでは受給期間がどう変わるか」を確認した上で、生命保険や貯蓄での備えを見直しておきましょう。